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食育に新アイテム登場!デザイナー発、大人もハマる「やさいのカード」で遊んでみた。

食育に新アイテム登場!デザイナー発、大人もハマる「やさいのカード」で遊んでみた。

突然ですが、キュウリを擬音で表現してみてください。

ぽりぽり?しゃきしゃき?ばりばり?
(農家さんこだわりの表現はこの記事の最後に!)

では、"くたくた"で表されるハクサイの科目は何でしょう?

「やさいのカード」は、こんなことを真剣に考えて、大人でも思わず夢中になってしまうカードゲーム。こどもごころを思い出しながら、さっそくチャレンジしてみよう。

色とりどりの小さな正方形が見た目にも楽しい「やさいのカード」は、裏面に野菜の写真、表面には言葉や色のヒントが描かれた、神経衰弱のためのカードゲームだ。

表面のヒントは、全て微妙に異なる「色」、触感や食感を表す「記憶」、そして知っているようで知らない「旬」と「科目」の4種類。これらを手がかりにして、1つの野菜を表す4枚のカードを結びつけていくのが基本的な遊び方。それ以外にも多様な楽しみ方があるので、まずはオススメの遊び方を3つ、ご紹介しよう。

まずは全カードを使って、同じ野菜の2ペアをつくるスタンダードな神経衰弱にトライ。一見簡単そうに見えるが、実際にやってみるとこれが意外に難関だ。

たとえばハクサイには「薄い黄緑」「くたくた」「冬」「アブラナ科」という4つのヒントが与えられている。
まずは色のカードをめくり、ハクサイだと分かったとしよう。では、ハクサイの「記憶」は?「旬」は?「科目」は?と考える。旬が「冬」と知っていても、冬のカードは4枚もあり、当然外れる可能性の方が高い。外れた「冬」のカードの裏には「ホウレンソウ」とある。ではホウレンソウの科目は?......

このように、記憶と連想が4つの次元で次々に連鎖していく。普通の神経衰弱のように場所の記憶をするだけはなく、連想しながら記憶するため、チャレンジするたびに新たな発見があり、飽きることなく楽しめる。

その次に、意外と記憶が曖昧だったりする野菜の旬。カードを写真が描かれた裏面にして、旬ごとに分けてみよう。田舎のおばあちゃん家の畑、レストランのメニュー、スーパーの棚......様々な記憶をたどりながら、旬を改めて整理してみる。

左から順に、春・夏・秋・冬の野菜たち。ちょっと眺めてみると、旬ごとに野菜の特徴が表れているのが見えてくる。春は新芽が若々しく、夏は色とりどりの背が高い野菜。秋は土に近づいていき、冬は色に白っぽさを感じる。農家さんが畑で感じているだろう季節感を、カードを通じて想像できるのも楽しい。

最後の遊び方は、色カード16枚を取り出し、色だけのカードを並べてみる。さてどの野菜か、当てられるだろうか?

このカード、実はひとつひとつ野菜にカラーチップを当てて作られており、全て微妙に色が違う。ニラとホウレンソウはどちらが濃い?エンドウとアスパラガスはどちらの黄味が強い?そんなことを考え思い出しながら色分けしてみよう。果実の部分の色か、葉の部分なのか、そんなことを考え出すと、意外な発見があるかもしれない。

このカードをプロデュースした酒井博基さん(Central Line Inc.)がデザインしたかったのは、カードゲームを通じた食卓のコミュニケーション。

「このカードで遊んでいると、自然にみなさん自分の中にある野菜の記憶を語り出すんです。あくまでカードはコミュニケーションツール。これをきっかけに野菜に対する興味が増し、たくさんのコミュニケーションが生まれるといいですね」

と語る酒井さんは、ご自身も一児のパパ。お子さんの食育を考えたことがきっかけで構想を始めたこのカードで、息子さんとのコミュニケーションも楽しんでいるようだ。

食に関するコミュニケーションツールとしての高い評価から、発売以来、教育、食品、書店など様々な業種からの注文依頼があるという。遊び方やワークショップの提案も多く寄せられるが、そのたびに新しい発見があるため、今後どのような展開を見せるか、酒井さんご自身も楽しみにしているようだ。やさいのカードプロジェクトに共感し、一緒に運営していくボランティアスタッフやコラボレーションワークショップを行いたい企業、団体も随時募集中なのだそう。

こんな風にコミュニケーションを次々と生み出す「やさいのカードプロジェクト」だが、実はこのプロジェクトの原点にあるのも、酒井さんと農家さんのコミュニケーションだ。酒井さんが定期的に農家に通いつめて話を聞くことを繰り返し、彼らのつぶやきをカードのコンセプトやデザインに埋め込んでいったのだとか。

冒頭に投げかけた質問の答えも、実は農家さんの声がそのままきゅうりの「記憶」としてカードに表現されている。その答えは「とげとげ」。

一般的にキュウリを表す表現とは違うように見えるが、農家さんに切望されて確定した表現なのだとか。食べる側と作り手側でこんなにも見方が違ってくる。そんなことを感じるのもこのカードの面白さだ。

「この表現は見直す必要もありますね」と笑う酒井さん。でもあえて残されたこの表現は、彼がこっそり仕掛けたコミュニケーションのスイッチなのかもしれない。だって、キュウリから"とげとげ"って、ちょっと突っ込みたくなるでしょ?

「やさいのカード」にデザインされた野菜のコミュニケーション。あなたなりの方法で、楽しんでみてはいかが?


●やさいのカードプロジェクト
http://www.yasainocard.com/

(2010.01.04) この記事をつぶやく

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